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昨年12月の出来事。とある学会(2日間)で1つの部屋の進行管理を任された。初日は問題無く進行。問題は2日目に起きた。セッションの開始と同時に、本部から「お前の部屋のマイクが隣の部屋のスピーカーに流れてきている」という苦情が。こちらは初日と同じセッティングでやっているし、そもそも部屋以外のスピーカーへマイク音声を飛ばす設定など無かった。そうこうしているうちに、学会の幹部達が集まってくる。全員が「僕が何か余計な事をした」という見解で、セッションを止めて対応するよう要求してきた。僕は「こちらは昨日と同じ設定で、昨日は何のトラブルもなかった。設定の問題ではなく、機材のトラブルだ。施設の管理スタッフを呼んでくれ」と強硬に主張し、セッションを止める事を拒否した。その後、管理室のミキシングトラブルだった事が判明。僕の判断は正解だったわけだが、未だに引っかかっている。結果として僕の判断は間違っていなかったが、組織の末端として、トラブルが起きた際の僕の行動は間違ってなかったと言えるのか?個々のトラブルに対して、末端の僕に状況判断と指示の拒否まで求められていたのだろうか?自分の意地だけで動いたのでは?

かといって、じゃあ、指示に従っていれば問題は解決したのか、と言われると、疑わしい。施設の管理スタッフを呼んだのは僕が強硬に主張したからで、僕が言わなければ呼ばなかったし、問題は解決しなかった。今回の件で、こちらの音声が流れ込んだ隣の部屋は、何人かがセッションを潰されてしまった。代替は無し。トラブルを起こした部屋の管理担当として、僕は相当恨まれた事だろう。指示通りにセッションを止めていれば、被害はこちらにも波及したわけで、上から指示を受けて慌てて設定を見直す僕を見て、こちらの部屋の参加者が何を思うか、という話だ。組織の末端として忠実に動いていたら、僕は100%完全無欠に何の瑕疵もない件で責任を負わされ、参加者の記憶には「トラブルメーカー」として刻まれる事になる。少なくとも組織の構成員としては、こちらが正しいのかも知れない。あまりに失う物が大きいけれども。

どちらが正しかったのか、僕には未だ分からない。当時は筋を通したつもりでいたが、本当にそうだったのか、良く分からなくなっている。

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